伴大納言絵巻(出光美術館所)高度な伝統に立つ宮廷画家の洗練された技法/平安時代の美術

伴大納言絵巻

伴大納言絵詞(ばんだいなごんえことば、とものだいなごんえことば)とは、応天門の変を題材にした平安時代末期の絵巻物。『伴大納言絵巻』ともいう。日本の国宝。『源氏物語絵巻』、『信貴山縁起絵巻』、『鳥獣人物戯画』と並んで四大絵巻物と称される。作者は常盤光長(ときわみつなが)とされている。貞観8 (866) 年,大納言伴善男 (とものよしお) が政敵の左大臣源信 (まこと) を陥れようと応天門に放火し,事の真相が露呈して伊豆に配流された事件を絵巻としたもの。後白河院の宮廷で活躍した絵師常磐光長によって,嘉応2 (1170) 年前後に描かれたと推定される。紙本着色,3巻。国宝。出光美術館蔵。人物の姿態,表情を自在に描き分ける柔軟な線描,こまやかな色感,バランスのとれた画面構成が特色。風俗,群衆描写も的確で,高度な伝統に立つ宮廷画家の洗練された技法をうかがわせる。詞書は藤原教長筆との説がある。