熊野宮曼荼羅(クリーブランド美術館)熊野三山を描く垂迹画の一種/鎌倉時代の美術

熊野宮曼荼羅

熊野信仰にまつわる神仏習合曼荼羅の一種。この対は吉野曼荼羅。熊野三山(和歌山県東牟婁(ひがしむろ)郡)、すなわち熊野坐神(にますかみ)(本宮)、熊野速玉大神(はやたまおおかみ)(新宮)、熊野夫須美大神(ふすみのおおかみ)(那智(なち))の主祭神(熊野三所権現(さんしょごんげん))を含めた十三所権現(滝宮を除いて十二所権現の場合もある)の本地仏や社殿の景色などを組み合わせた曼荼羅。構図などにより次の3系統に分けられる。
(1)本地仏曼荼羅 胎蔵界中台八葉院形式の高山寺(こうざんじ)本や竜泉院本、上下の社殿に本地仏などを配した熊野那智神社本、西教寺(さいきょうじ)本、湯神(ゆの)神社本、静嘉堂(せいかどう)本がある。
(2)宮曼荼羅 自然景と三所権現を遠望した聖護院(しょうごいん)本など。
(3)社参曼荼羅 熊野参詣(さんけい)の景観図および那智滝図(国宝)がある。