阿弥陀如来坐像(鳳凰堂)定朝による和様の完成/平安時代の美術

阿弥陀如来坐像

仏師・定朝の確証ある唯一の遺作。寄木造漆箔、像高284cm。定朝は和様彫刻様式の大成者、また、寄木造技法の完成者として日本彫刻史上著名な仏師である。円満な面相、浅く流れる衣文などを特色とする定朝の優美で温和な作風は、「仏の本様」と称されて平安時代の貴族にもてはやされ、以後の仏像彫刻には「定朝様(じょうちょうよう)」が流行した。定朝が制作した法成寺(藤原道長が建立した寺)などの仏像はことごとく失われ、晩年の作品である平等院像は、彼の作風を具体的に知ることのできる唯一の遺品として、きわめて貴重なものである。